納得のいかない動物の絶滅ランキングTOP10

哺乳類
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地球の歴史上、数え切れない程の動物が絶滅してきました。
そんな絶滅動物の中で個人的に納得いかないものがありますので、ランキング形式で紹介していきます。

10位:ハーストイーグル


photo credit:Ancient DNA Tells Story of Giant Eagle Evolution【Clipping】

【学名】
Hieraaetus moorei
【翼幅】
最大3m(メス)
【体重】
最大16.5kg(メス)
【分類】
鳥網
タカ目
タカ科
ケアシクマタカ属
【食性】
肉食
【生息域】
ニュージーランド
【絶滅時期】
1500年頃(推測)、場合によっては1800年頃
【主な絶滅理由】
人類による環境変化

ハーストイーグルは、ニュージーランドに生息した史上最大クラスの猛禽類かつ史上最大クラスの飛べる鳥です。
後述するモア類など、餌となる動物を人類が乱獲したことにより絶滅したと考えられています。

9位:ハシナガチョウザメ


photo credit:A specimen of Psephurus gladius, Museum of Hydrobiological Sciences, Wuhan Institute of Hydrobiology (2) by Alneth

【学名】
Psephurus gladius
【全長】
3m~4.5m、一説には7m
【体重】
300kg~500kg
【分類】
魚網
チョウザメ目
ヘラチョウザメ科
Psephurus属
【食性】
肉食
【生息域】
長江、黄河流域
【絶滅時期】
2022年(絶滅宣言)
【主な絶滅理由】
乱獲、生息地の乱開発

ハシナガチョウザメは世界最大級の淡水魚で、近年まで長江と黄河流域に生息していましたが、2022年に絶滅宣言されています。
絶滅の理由は乱獲や大規模なダム建設で、とりわけ世界最大規模とされる三峡ダムの影響が大きいようです。

8位:ドードー

【学名】
Raphus cucullatus
【全長】
1m
【体重】
10kg~18kg
【分類】
鳥網
ハト目
ドードー科
ドードー属
【食性】
草食
【生息域】
マスカリン諸島
【絶滅時期】
1681年(最後の目撃)
【主な絶滅理由】
乱獲

インド洋東部のマスカリン諸島に生息していたドードーは、飛翔能力がなかったため大航海時代に食料として乱獲され、発見報告からたった83年で姿を消し科全体が絶滅となりました。

7位:ロッキートビバッタ

【学名】
Melanopolus spretus
【全長】
20mm~35mm
【体重】
【分類】
昆虫網
バッタ目
バッタ科
Melanopolus属
【食性】
草食
【生息域】
北アメリカ大陸西部
【絶滅時期】
1902年(最後の目撃)
【主な絶滅理由】
不明

ロッキートビバッタは、1875年に日本の面積以上を埋め尽くすほどの大発生をし、史上最大の動物の群集としてギネスブックにも記載されています。(推定数は12兆5千億匹)
そんな大量に生息していた昆虫が、1902年を最後に姿が確認されず絶滅しているのです。
さすがに、このような短期間での大規模な絶滅事例は、昆虫という人類と遠い種の生き物であっても納得しがたいものがあります。

6位:リョコウバト

【学名】
Ectopistes migratorius
【全長】
約40cm
【体重】
約300g
【分類】
鳥網
ハト目
ハト科
リョコウバト属
【食性】
雑食
【生息域】
北アメリカ大陸東部
【絶滅時期】
野生種:1906年、飼育種:1914年
【主な絶滅理由】
乱獲

リョコウバトは、18世紀の北アメリカに約50億羽が生息し、鳥類史上最も多くの数がいたとまで言われていました。
その後も、19世紀中頃までは数十億単位で生存していたらしいですが、乱獲により1906年を最後に野生の個種は姿を消し、1914年には飼育個体もいなくなり絶滅しています。
上記したロッキートビバッタと併せ、同時期に同じような場所で世界最大の動物群集と世界最多の鳥類が短期間で大量絶滅しているわけですから、納得しがたい気持ちは強くなります。
当時のアメリカは西部開拓時代で、大規模な土地開発がされるなど、これら2つの動物の異常な絶滅劇には、人間の生活が大きく関係していることは間違いありません。

5位:ニホンアシカ


photo credit:Zalophus japonicus by Nkensei

【学名】
Zalophus japonicus
【全長】
オス:約2.4m、メス:約1.8m
【体重】
オス:約500kg、メス:約120kg
【分類】
哺乳網
ネコ目
アシカ科
アシカ属
【食性】
肉食
【生息域】
日本及び日本近海の島の沿岸
【絶滅時期】
1975年(最後の目撃)
【主な絶滅理由】
乱獲

日本で起きた哺乳類の絶滅と言えば、ニホンオオカミやニホンカワウソを思い浮かべる人が多いでしょうが、ニホンオオカミはタイリクオオカミの亜種とされ、ニホンカワウソはユーラシアカワウソの亜種なのか独立種なのか意見が別れています。
ですので、有史来、海域を含む日本で独立種として確実に絶滅している大型哺乳類は、ニホンアシカが唯一なのです。(ニホンアシカもカリフォルニアアシカの亜種とする説があったが、現在は否定されている)
鰭脚類としてみても、有史来の絶滅例は本種とカリブモンクアザラシのみとなっており、日本人として納得しがたい絶滅の事例となります。

4位:フォークランドオオカミ

【学名】
Dusicyon australis
【全長】
約1m
【体重】
約12kg~14kg
【分類】
哺乳網
ネコ目
イヌ科
フォークランドオオカミ属
【食性】
肉食
【生息域】
フォークランド諸島
【絶滅時期】
1876年
【主な絶滅理由】
乱獲、生息域の乱開発

フォークランドオオカミは、有史来、唯一とされるイヌ科動物の絶滅事例です。
イヌ科動物は人間と近しい関係ですから、絶滅はとても残念に感じます。

3位:ジャイアンモア&エピオルニス

ジャイアントモア

【学名】
Dinornis maximus
【高さ】
最大3.6m
【体重】
最大250kg
【分類】
鳥網
モア目
モア科
オオモア属
【食性】
草食
【生息域】
ニュージーランド
【絶滅時期期】
1500年頃(推測)、場合によっては1800年頃
【主な絶滅理由】
乱獲
エピオルニス


photo credit:Aepyornis maximus 01 L.D. by Acrocynus

【学名】
Aepyornis
【高さ】
最大3m
【体重】
400kg~500kg
【分類】
鳥網
エピオルニス目
エピオルニス科
エピオルニス属
【食性】
草食
【生息域】
マダガスカル
【絶滅時期】
1600年頃(推測)、場合によっては1840年頃
【主な絶滅理由】
乱獲、生息地の乱開発

ニュージーランドやマダガスカル島には、ダチョウよりも遥かに大きい飛べない鳥が近年まで生息していました。
こんな珍しい鳥を見たかったという思いとともに、なぜ絶滅させてしまったのだろうという虚しい気持ちも湧いてきます。
どちらとも目自体の絶滅ですから、本当に貴重な鳥類がこの世から消えてしまったことになります。(ジャイアントモアは他のモア類と同時期に絶滅)

※ジャイアントモアとエピオルニスは完全に別の鳥類ですが、納得しがたい絶滅理由が全く同じなのでまとめて紹介します。

2位:ヨウスコウカワイルカ

【学名】
Lipotes vexillifer
【全長】
オス:約2.3m、メス:約2.5m
【体重】
135kg~230kg
【分類】
哺乳網
クジラウシ目
ヨウスコウカワイルカ科
ヨウスコウカワイルカ属
【食性】
肉食
【生息域】
長江下流域
【絶滅時期】
2006年(絶滅宣言)
【主な絶滅理由】
乱獲、生息地の乱開発

ヨウスコウカワイルカは、まだ確実に絶滅したとは言えませんが、2006年に大規模な調査を実施するも発見に至らず絶滅宣言がされています。
カワイルカ(淡水性のイルカ)自体が非常に珍しいこと、有史来唯一のクジラ類の絶滅事例であること、科全体が絶滅していること、日本と近い中国で起きた事例であること、ごく最近まで生息していたこと、これらの理由が重なっているため納得しがたい絶滅事例の上位としました。

1位:フクロオオカミ

【学名】
Thylacinus cynocephalus
【体長】
1m~1.3m
【体重】
8kg~30kg
【分類】
哺乳網
フクロネコ目
フクロオオカミ科
フクロオオカミ属
【食性】
肉食
【生息域】
オーストラリア(最終的にタスマニア島)
【絶滅時期】
1936年
【主な絶滅理由】
乱獲、人類による環境変化

フクロオオカミ(別名:タスマニアタイガー)は、有袋類(カンガルーなどの子育て用の袋を持つ哺乳類)で唯一の大型肉食動物でした。
このような進化上とても貴重な動物が、20世紀まで生息していたわけです。
こんな動物を絶滅させたという事実だけでも、人類は罪深いと思います。

おまけ

最後に、カラー化したフクロオオカミの映像を紹介します。

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