家畜動物の原種一覧

哺乳類
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人類は、はるか昔から現在に至るまで様々な動物を家畜化してきました。
そんな多種多様な家畜動物およびその原種となる動物を画像付きで紹介していきます。
※画像は上が家畜種で下が野生種です。

家畜(ペット以外の家畜)

まずは、食用・食品利用・作業用などとして利用される俗に言う家畜を紹介します。

哺乳類

ウシ=オーロックス


photo credit:Indian Aurochs B p namadicus 3 by Jochen Ackermann

【家畜化された時期】
およそ1万年前
【学名】
家畜種:Bos taurus、野生種:Bos primigenius
【分類】
クジラウシ目ウシ科ウシ属
【野生種の生息域】
北アフリカからユーラシア大陸(現在は絶滅)
【家畜種の主な利用方法】
食肉、搾乳、農作業

※野生種のオーロックスは既に絶滅しており、画像は復元予想図。

ヤギ=パサン


photo credit:9 Bezoar Goat by Alexander Malkhasyan

【家畜化された時期】
およそ1万年前
【学名】
Capra aegagrus
【分類】
クジラウシ目ウシ科ヤギ属
【野生種の生息域】
西アジア北部
【家畜種の主な利用方法】
食肉、搾乳

ヒツジ=ムフロン

【家畜化された時期】
およそ1万年前
【学名】
Ovis gmelini
【分類】
クジラウシ目ウシ科ヒツジ属
【野生種の生息域】
西アジア北部
【家畜種の主な利用方法】
食肉、搾乳、毛採取

ブタ=イノシシ

【家畜化された時期】
およそ1万年前
【学名】
Sus scrofa
【分類】
クジラウシ目イノシシ科イノシシ属
【野生種の生息域】
ユーラシア大陸
【家畜種の主な利用方法】
食肉、残飯処理

モルモット=ペルーテンジクネズミ


photo credit:Claude Kolwelter

【家畜化された時期】
およそ7,000年前
【学名】
家畜種:Cavia porcellus、野生種:Cavia tschudii
【分類】
ネズミ目テンジクネズミ科テンジクネズミ属
【野生種の生息域】
ペルー
【家畜種の主な利用方法】
食肉、愛玩

※日本ではペットとして飼われることも多いモルモットですが、南米(主にペルー)では食用の家畜として扱われることが多いようです。

ロバ=アフリカノロバ

【家畜化された時期】
およそ7,000年前
【学名】
Equus africanus
【分類】
ウマ目ウマ科ウマ属
【野生種の生息域】
アフリカ大陸西部
【家畜種の主な利用方法】
食肉、搾乳、荷運び、人運び

※ラバは、オスのロバとメスのウマを人工的に掛け合わせた種となります。

スイギュウ=アジアスイギュウ


photo credit:Asian water buffalo (Bubalus bubalis) with cattle egret by Charles J. Sharp

【家畜化された時期】
およそ6,000年前
【学名】
家畜種:Bubalus bubalis、野生種:Bubalus arnee
【分類】
クジラウシ目ウシ科アジアスイギュウ属
【野生種の生息域】
南アジアから東南アジア北部
【家畜種の主な利用方法】
食肉、搾乳、農作業

アルパカ&リャマ=ビクーニャorグアナコ

【家畜化された時期】
リャマ:およそ5,500年前、アルパカ:およそ3,500年前
【学名】
アルパカ:Vicugna pacos、リャマ:Lama glama、ビクーニャ:Vicugna vicugna、グアナコ:Lama guanicoe
【分類】
クジラウシ目ラクダ科
【野生種の生息域】
南アメリカ大陸
【家畜種の主な利用方法】
食肉、荷運び、毛採取

※家畜種であるアルパカとリャマと野生種であるビクーニャとグアナコの分類および関係性ついては明確ではなく、様々な説が提唱されています。
※画像はアルパカ(上)とグアナコ(下)。

ウマ=モウコノウマ?ターパン?


photo credit:Urwildpferd Tennenlohe SK DSC 0013 by Simon Koopmann

【家畜化された時期】
およそ5,000年前
【学名】
Equus ferus
【分類】
ウマ目ウマ科ウマ属
【野生種の生息域】
モンゴル(モウコノウマ)
【家畜種の主な利用方法】
食肉、搾乳、農作業、荷運び、人運び

※ウマの原種については諸説あり、原種と言われていたモウコノウマが古い時代に家畜化された種と判断されたり(その後に覆されたり)、1909年に絶滅したターパンを原種とされるなど、様々な説が提唱されています。

ヤク=ノヤク


photo credit:Wild Yak by Jim, the Photographer

【家畜化された時期】
およそ5,000年前
【学名】
家畜種:Bos grunniens、野生種:Bos mutus
【分類】
クジラウシ目ウシ科ウシ属
【野生種の生息域】
チベット高原、雲貴高原
【家畜種の主な利用方法】
食肉、搾乳、荷運び

鳥類

ニワトリ=セキショクヤケイ


photo credit:Red junglefowl (Gallus gallus) Rarotonga by Charles J. Sharp

【家畜化された時期】
およそ8,000年前
【学名】
Gallus gallus
【分類】
キジ目キジ科ヤケイ属
【野生種の生息域】
中国南部から東南アジア
【家畜種の主な利用方法】
食肉、採卵

ガチョウ=ハイイロガンorサカツラガン

【家畜化された時期】
ヨーロッパ系:およそ4,500年前、中国系:およそ3,500年前
【学名】
ヨーロッパ系:Anser anser、中国系:Anser cygnoides
【分類】
カモ目カモ科マガン属
【野生種の生息域】
ヨーロッパ系:ユーラシア大陸、中国系:東アジア
【家畜種の主な利用方法】
食肉、採卵

※ガチョウには、ハイイロガンを原種とするヨーロッパ系とサカツラガンを原種とすると中国系の2系統があるそうです。

アヒル=マガモ

【家畜化された時期】
およそ4,000年前
【学名】
Anas platyrhynchos
【分類】
カモ目カモ科マガモ属
【野生種の生息域】
アフリカ大陸北部からユーラシア大陸、北アメリカ大陸
【家畜種の主な利用方法】
食肉、毛採取

※マガモとアヒルの掛け合わせを基本的にアイガモと呼びますが、名前(アイガモ=合鴨)が示す通りカモ属の雑種全般を表す言葉としても使われます。

昆虫

カイコ=クワコ


photo credit:Bombyx mori1 by Zivya


photo credit:ESD_7381 Bombyx mandarina formosana by LiCheng Shih

【家畜化された時期】
およそ5,000年前
【学名】
家畜種:Bombyx mori、野生種:Bombyx mandarina
【分類】
チョウ目カイコガ科カイコガ属
【野生種の生息域】
東アジア
【家畜種の主な利用方法】
糸採取

愛玩動物(ペット)

続いて、現在では主に愛玩動物(ペット)として飼育されている動物を紹介します。

哺乳類

イヌ=オオカミ

【家畜化された時期】
およそ1万年前、場合によっては10万年前
【学名】
Canis lupus
【分類】
ネコ目イヌ科イヌ属
【野生種の生息域】
ユーラシア大陸、北アメリカ大陸
【家畜種の主な利用方法】
愛玩、狩猟、牧羊、防犯

※元々は狩猟や牧羊などで人間の手助けをする役目を担っていましたが、現在では愛玩目的での飼育がほとんどとなっています。

ネコ=リビアヤマネコ


photo credit:Justin Ponder

【家畜化された時期】
およそ9,500年前
【学名】
家畜種:Felis chaus、野生種:Felis lybica
【分類】
ネコ目ネコ科ネコ属
【野生種の生息域】
アフリカ北部からアジア西部
【家畜種の主な利用方法】
愛玩

※元々は貯蔵された穀物を荒らすネズミ対策として飼育されていましたが、現在では愛玩目的での飼育がほとんどとなっています。

フェレット=ヨーロッパケナガイタチ


photo credit:Mrs Polecat by Peter Trimming

【家畜化された時期】
およそ4,500年前
【学名】
Mustela putorius
【分類】
ネコ目イタチ科イタチ属
【野生種の生息域】
ユーラシア大陸西部
【家畜種の主な利用方法】
愛玩

※元々はネズミ駆除のために飼育されていましたが、現在では愛玩目的での飼育がほとんどとなっています。

カイウサギ=アナウサギ


photo credit:Rabbit (Oryctolagus cuniculus) Aston Upthorpe by Charles J. Sharp

【家畜化された時期】
およそ1,400年前
【学名】
Oryctolagus cuniculus
【分類】
ウサギ目ウサギ科アナウサギ属
【野生種の生息域】
スペイン、ポルトガル、モロッコ北部
【家畜種の主な利用方法】
愛玩

※元々は食肉や毛皮の利用として飼育されていましたが、現在では愛玩目的での飼育がほとんどとなっています。

魚類

ニシキゴイ=コイ

【家畜化された時期】
およそ3,500年前
【学名】
Cyprinus carpio
【分類】
コイ目コイ科コイ属
【野生種の生息域】
ユーラシア大陸西部
【家畜種の主な利用方法】
鑑賞

キンギョ=フナ(ギベリオブナ)


photo credit:CarassiusAuratusGibelio by Piet Spaans

【家畜化された時期】
およそ1,700年前
【学名】
家畜種:Carassius auratus、野生種:Carassius gibelio
【分類】
コイ目コイ科フナ属
【野生種の生息域】
ユーラシア大陸北東部
【家畜種の主な利用方法】
鑑賞

家畜種と野生種の区別が明確じゃないもの

最後に、家畜種と野生種が同じ名前で呼ばれ(少なくとも日本語では同じ名前)、特に区別がされていない動物を紹介します。
ただし観賞魚は多すぎて紹介しきれないので除外します。

哺乳類

ヒトコブラクダ

【家畜化された時期】
およそ6,000年前
【学名】
Camelus dromedarius
【分類】
クジラウシ目ラクダ科ラクダ属
【野生種の生息域】
アフリカ大陸西部から西アジア(現在は絶滅)
【家畜種の主な利用方法】
食肉、搾乳、荷運び、人運び

※ヒトコブラクダの野生種は既に絶滅し、現在生息しているものは全て家畜であるとされています。

フタコブラクダ

【家畜化された時期】
およそ5,500年前
【学名】
家畜種:Camelus bactrianus、野生種:Camelus ferus
【分類】
クジラウシ目ラクダ科ラクダ属
【野生種の生息域】
モンゴル、中国北西部
【家畜種の主な利用方法】
食肉、搾乳、荷運び、人運び

トナカイ

【家畜化された時期】
およそ5,000年前
【学名】
Rangifer tarandus
【分類】
クジラウシ目シカ科トナカイ属
【野生種の生息域】
ユーラシア大陸と北アメリカ大陸の北部
【家畜種の主な利用方法】
食肉、搾乳、とある日のプレゼント運び

鳥類

シチメンチョウ

【家畜化された時期】
およそ2,500年前
【学名】
Meleagris gallopavo
【分類】
キジ目キジ科シチメンチョウ属
【野生種の生息域】
カナダ南部からメキシコ
【家畜種の主な利用方法】
食肉

ウズラ

【家畜化された時期】
およそ1400年前
【学名】
Coturnix japonica
【分類】
キジ目キジ科ウズラ属
【野生種の生息域】
東アジアから東南アジア北部
【家畜種の主な利用方法】
食肉、採卵

カナリア

【家畜化された時期】
およそ400年前
【学名】
Serinus canaria
【分類】
スズメ目アトリ科カナリア属
【野生種の生息域】
カナリア諸島周辺
【家畜種の主な利用方法】
愛玩

ブンチョウ

【家畜化された時期】
およそ400年前
【学名】
Padda oryzivora
【分類】
スズメ目カエデチョウ科ブンチョウ属
【野生種の生息域】
インドネシア
【家畜種の主な利用方法】
愛玩

セキセイインコ

【家畜化された時期】
およそ200年前
【学名】
Melopsittacus undulatus
【分類】
インコ目インコ科セキセイインコ属
【野生種の生息域】
オーストラリア
【家畜種の主な利用方法】
愛玩

昆虫

ミツバチ(セイヨウミツバチ)

【家畜化された時期】
およそ1万年前
【学名】
Apis mellifera
【分類】
ハチ目ミツバチ科ミツバチ属
【野生種の生息域】
アフリカ大陸からユーラシア大陸西部
【家畜種の主な利用方法】
採蜜

おまけ

最後に、対峙するニワトリ(と思われる)とその原種となるセキショクヤケイの動画を紹介します。

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