哺乳類の歩き方一覧・分類

哺乳類
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実際に歩く動画を紹介しながら哺乳類の歩き方を分類し、その歩行方法を解説していきます。

分類①:歩行に使う足の数

四足歩行

四足歩行は、ほとんどの哺乳類で採用されている歩行方法です。
ちなみに、記事投稿日はクリスマス・イブです。(動画はトナカイ)

ニ足歩行

一部の哺乳類は、二足歩行を行います。
人間は、地球の歴史上で唯一『直立二足歩行』する動物となっています。

類人猿のナックルウォーク

人間に近いサルの仲間(ゴリラやチンパンジーなど)は、ナックルウォークという手の甲を軽く地面に付ける歩き方を行うことがあり、かなりの距離を二足歩行することも可能です。
これは四足歩行と二足歩行の中間と言えるかもしれません。

分類②:前足と後足の連動※

※二足歩行の場合は手の動かし方との連動

斜対歩(しゃたいほ)

斜対歩は、人間を含む多くの哺乳類で採用される歩行方法で、対角線上の前足と後足を同時に動かします。
爬虫類や両生類の歩行方法も、このタイプになります。

側対歩(そくたいほ)

側対歩は、ラクダやキリンなどに顕著に現れる歩行方法で、同じ側の前足と後ろ足を同時に動かします。
人間が行う場合、日本では『なんば走り』と呼ばれます。

斜対歩と側対歩の境目について

斜対歩と側対歩をする種は明確に決まっているわけではなく、ゆっくり歩くときは側対歩で走る場合は斜対歩などといったパターンも見受けられます。
あるいは、斜対歩気味の側対歩であったり、側対歩気味の斜対歩みたいな歩行も見受けられ、種ごとで明確に側対歩と斜対歩に分類することは不可能と思われます。

分類③:足が地面につく順番

後方交叉型

後方交叉型とは、足が地面につく順番が『左後→左前→右後→右前』となるパターンの歩行方法です。
多くの四足歩行哺乳類は、前進する際に重心が前寄りになり、前足に力が残るような足の付き方をします。

前方交叉型

前方交叉型とは、足が地面につく順番が『左前→左後→右前→右後』となるパターンの歩行方法です。
二足歩行が可能なような歩き方をする動物(主にサルの仲間)は、重心が後ろにあるため、後ろ足に力が残るような足の付き方となります。

分類④:地面に対する足の付け方

指行性(しこうせい)

指行性とは、指だけを地面につけて歩く歩行方法です。
人間の足で言う背伸びの状態で、多くの種で採用されています。
ちなみに、鳥類は全て指行性です。

※トラの踵は地面に付いている部分ではなく、もう少し上の『くの字』に曲がっている部分です。

蹄行性(ていこうせい )

蹄行性とは、指先だけを地面につけて歩く歩行方法です。
人間の足で言うとバレエダンサーがするつま先立ちの状態で、蹄(ひづめ)のある動物に採用されています。

蹠行性(しょこうせい)

蹠行性とは、足裏の全て(指先から踵まで)を地面につけて歩く歩行方法です。
人を含んだサルの仲間やネズミ、ウサギ、クマなどに採用されています。

ゾウの歩行方法

ゾウは、指先だけを地面に付けて歩く指行性に近いのですが、踵付近の皮膚が非常に分厚く進化し地面についているため、足裏全体が地面に付く蹠行性であるとも言えます。
また、ゾウの爪も蹄の一種という説もあるため、蹄行性であると主張する人もいるそうです。

例外

カンガルー

飛び跳ねて移動するカンガルーは、上記した分類に入れることが難しくなっています。
後ろ足だけで飛んで跳ねる移動法(上記動画)と、前足2本と後ろ足2本をお互い同時に動かす移動方法があるようです。

※一部のネズミ類も、カンガルーと同じような移動方法を採用しています。

ウサギ

ウサギもカンガルーと同様に飛び跳ねて移動するため、上記の分類外となります。
動画を見ると、前足の動かし方は左右でタイミングがズレていますが、後ろ足は同じタイミングで動かしているようです。

※カンガルー同様に、一部のネズミ類でも採用されているかもしれません。

シファカ

マダガスカルに生息するシファカというサルの仲間は、横っ飛び移動をすることで知られています。

ヒヨケザル

地上に降りたヒヨケザルは、カエルのように飛び跳ねて移動するそうです。

モグラ

モグラは上記の分類に一応適合するようですが、地上ではほとんど這って歩いているため、地面に対する足の付け方などは例外に該当するかと思います。

※キンモグラなどの土壌哺乳類も同様となります。

コウモリ

もはや歩くことをやめて飛ぶことを選択したコウモリには、歩行方法などないようなものとなっています。

鰭脚類

水に適応するために手と足がヒレ状になった鰭脚類は、もはや上記の歩行方法に分類はできません。

クジラ・イルカ類

鰭脚類以上に水に適応したクジラ・イルカ類は、地上を歩くという概念がもはやありません。

ジュゴン・マナティー

ジュゴンやマナティーも、クジラ・イルカ類と同様です。

おまけ

最後に、二足歩行に目覚めたビーバーの動画を紹介します。(;^_^A

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